神奈中におけるフィーダーバスとは

お久しぶりです。実はこの春からアルバイトを始めまして、なかなかにバイト戦士と言っていい感じで勤務しています。それと同時にバイト以外に目標や意欲をなくしてきていてなかなか危機的ではあるのですが……


さて、昨日久しぶりにウェブを見ていたところ地味に衝撃的なニュースが目にとまりました。
最新のお知らせ詳細 | 利用者の皆さまへ | 神奈川中央交通
神奈川中央交通バスは綾瀬営業所管内で系統新設と系統廃止を行うとのことですが、廃止される「ふ01」「ふ02」「ふ03」は「ふじみ号」と名付けられている循環フィーダーバス(慶応大学ロータリー発着)です。


藤沢市宮原・獺郷といった、公共交通閑散区に鉄道駅(湘南台駅)からのアクセス網を作ることを念頭に、湘25系統(湘南台駅〜慶応大学間急行運転)への連節バス(通称ツインライナー)導入とセットで約10年前に新設された路線*1がこのふじみ号だったわけですが。


確かに、日中ほぼ毎時2本は利用客数少なく空気輸送でロータリーを出ていましたし、18時台の帰宅時間帯でも乗っていたのは10人に満たない帰宅客だったように思います。また平日7時から9時までの2時間で7本設定されていたということはそれなりに通勤需要を見込んでいたのでしょうが、ふじみ号の代わりに新設される湘19系統*2はロータリー到着時刻基準で同時間帯に3本しかなく、おそらく実態もあまり芳しくないものだったのでしょう。

ふじみ号の苦戦は、そもそも自家用車利用が多いこの地にあっては想定されていたことでしょうが、必ずしもこれをもってフィーダーバスの未来を断ずることはできないでしょう。以下の点においてふじみ号は条件が悪かったと言えると思います。

1.公共施設の送迎バス
御所見地区は154床の藤沢御所見病院、また御所見病院の外来部門である御所見総合クリニックなど*3があり、ふじみ号も小さい車体を活かし各医療施設の前まで乗り入れていました。沿線に他の公共施設がないふじみ号としては、日中時間帯はこれら医療施設への通院客をターゲットとしていたと断言してもよいでしょう。しかしクリニックへは湘南台駅から送迎バスがあり、わざわざ300円の運賃と所要時間増、そして乗り換えをしてまでふじみ号を利用する人がいたとは思えません。*4*5

*1:ツインライナー車内や慶応大学ロータリーでの掲示を見る限り、ツインライナーはフィーダーバスを接続させる基幹路線としての役割をアピールしたがっていたように思えます―当然、輸送力増強は誰にでも理解できるのでアピールしなかっただけなのかもしれませんが―

*2:綾瀬車庫発 宮原・慶応大学経由 湘南台駅西口行。 なお西口での乗り場は行き先が湘20と同じ綾瀬車庫行きのため4番乗り場となります「湘南台駅西口」時刻表検索結果(行先別系統一覧) | 神奈川中央交通。湘23が長蛇の列のときは湘19の時刻を確かめるのもアリになってきますね(これが書きたかった)

*3:特定医療法人グループ・プラクティス研究会として一体的な運営

*4:しかし疑問なのは、午前中はふ02(ロータリー→宮原→クリニック→ロータリー)、午後はふ03(ロータリー→クリニック→宮原→ロータリー)という設定の仕方です。老人は朝から夕方まで病院にいるという風説からすれば、ふ02とふ03の時間帯を逆にしたほうが利便性が高いように思われるのですが……

*5:ルートといえば、ふじみ号と同じく廃止される長17系統は宮原南〜用田辻〜下土棚〜長後駅西口